歴史あるお寺や神社、坂道と海が織りなす美しい風景…… でも尾道の魅力はそれだけではありません。これまであまり注目されてこなかった住宅や事務所、銀行建築や土蔵など、尾道の賑わいをいまに伝えるきらっと光る建築たちがこの町にはたくさんあります。身近な建造物にも興味を持ってもらい、尾道の建築に対する理解を広げたい。また、昔の技法や職人の技などを実際目にすることにより、現代の日本建築が失いつつあるものを再認識し、技術の継承を提唱し、これからの尾道の家づくりについても考えるきっかけをつくりたいと考えています。「尾道建築塾」はその思いを形にするべく「尾道空き家再生プロジェクト」が一般の方を対象に開いているセミナーです。尾道の町並みを専門家とともに散策したり、ユニークな建物を訪問見学する「たてもの探訪編」と、再生現場で実際の作業を体験する「再生現場編」を開催しています。随時告知を行い参加者を募集しています。各回内容に応じて定員があります。
尾道イーストサイド第3弾  尾道を「編」む                                  本と食の蔵前マーケット&トークイベント 更新日:17年03月02日
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これまでに、第一弾では尾道の「蔵」、第二弾では新開エリアの「店」を掘り下げてきました。第三弾では、第一弾、第二弾で学んだ尾道イーストサイドの魅力を活かし、街の人びとや訪れる方々にとっての文化・交流・観光の拠点施設創出の可能性を探っていきます。
拠点施設構想のシュミレーションとして元啓文社久保店跡地の西日本最大級とも言われる蔵を仮想の拠点とし、本と食の蔵前マーケットを開催!トークイベントでは本や食・アートなどにおける事例を交えながら、参加者と共に尾道イーストサイドの未来を編み込んでいきます。

■内容:
(1)本と食の蔵前マーケット 11:00-18:00(雨天決行)
  尾道市久保一丁目6-2 蔵の前の駐車場
蔵の前の駐車場で、新刊本、古本、リトルプレス、ジンなどの本をはじめ、食や手作りのもので賑わう「本と食のマーケット」を開催します。地元尾道や中四国エリアから注目の本屋さん、飲食店も出店予定。蔵の中では、本を題材にした作品が並ぶ予定で、14時半まで蔵の中を公開します。

(2)トークイベント 15:00-18:00(要予約:定員30名、参加費:無料)
  尾道市久保一丁目6-2 蔵2階
イベントのはじめに、本企画の最終回として、尾道イーストサイド拠点施設構想のこれまでとこれからについてお話します。その後、美術と街の関わり、拠点の事例として「光明寺會館」について小野環さんから、福山市鞆にある蔵を再生活用した「鞆の津ミュージアム」について津口在五さんから、それぞれお話いただきます。加えて、内沼晋太郎さんより、下北沢の本屋「B&B」をはじめとする大小さまざまな「本のある場所」をつくってきたご経験をお話いただき、会場のみなさんとともに街の賑わいをつくること、人の集まる場所をつくることの可能性について、簡単なワークショップを通じて考えてみたいと思います。

■講師プロフィール
内沼 晋太郎(うちぬま しんたろう)
1980 年生まれ。numabooks 代表。ブック・コーディネイター、クリエイティブ・ディ レクター。東京・下北沢「本屋 B&B」共同経営者。ほか、青森県八戸市の公共施設「八戸ブッ クセンター」ディレクター、読書用品ブランド「BIBLIOPHILIC」プロデューサーなど をつとめる。著書に『本の逆襲』(朝日出版社)、『本の未来をつくる仕事/仕事の未来を つくる本』(朝日新聞出版)

阿部 純(あべ じゅん)
東京都出身、1982 年生まれ。福山大学人間文化学部メディア・映像学科講師。東京大 学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。専門はメディア文化史。研究対象は、墓 に始まり、いまは各地の zine をあさりながらのライフスタイル研究を進めている。共 著に『文化人とは何か?』(東京書籍、2010)『、建築の際』(平凡社、2015)など。尾道では、 AIR zine 編集室として『AIR zine』という小さな冊子を発行している。

小野 環(おの たまき)
1973 年北海道生まれ。AIR Onomichi 代表。NPO 法人尾道空き家再生プロジェクト 副代表理事。尾道市立大学准教授。東京藝術大学大学院修士課程修了。主な展覧会に VOCA 展/上野の森美術館、2008 年 「gardens 植木鉢の冒険」/ふくやま美術館 2006 年よりアーティストユニット「もうひとり」としても活動。アーティストインレ ジデンスを運営しながら、国内外各地の展覧会やレジデンスに参加している。

津口 在五(つぐち あきご)
1976 年 広島県生まれ。鞆の津ミュージアム学芸員。東京藝術大学大学院修士課程修了。 2013 年にミュージアムの母体である社会福祉法人 創樹会に入職後、展覧会の企画・運 営に携わり始める。共同で企画した展覧会に『ヤンキー人類学』『花咲くジイさん~我が 道を行く超経験者たち~』『スピリチュアルからこんにちは』『障害 ( 仮 )』。企画した展覧 会に『凸凹の凹凸~さわってみるこの世界~『』Re: 解体新書』がある。福山大学非常勤講師。
©2008 尾道空き家再生プロジェクト